2012年9月17日月曜日

Seventh Inning Stretch

プロジェクトが大きな節目を迎えたということで、同僚セシリアがパーティーを催しました。地元パドレスのゲームをプロジェクト・チームの皆で応援しよう、という企画。

外野席の一列を貸し切りにし、ハンバーガーやホットドッグを食べながらゆったり観戦しました。こういう時でないと話すチャンスの無いメンバー達とも会話が出来て、なかなか良いイベントでした。隣に座ったピーターが、「今年は韓国へ行くつもりなんだ。そのうち日本を旅行したい。」などとアジア好きを匂わせるので、自然と話が弾みました。
「そうそうピーター、前から誰かに聞いてみたかったんだ。アメリカで野球場に行くと、7回表終了後に観客が皆立ち上がって歌う慣わしになってるでしょ。あれ、アメリカ人なら誰でも歌える曲なの?」
「ああ、Take me out to the ball game (私を野球に連れてって)だろ。アメリカ人の100%が歌えると俺は思うよ。」
「へえ、それはすごいことだねえ。」
「シンスケも、もうすこし長くアメリカにいれば嫌でも歌えるようになるよ。」

家に帰って調べたところ、この歌は Seventh Inning Stretch(7回のストレッチ)と呼ばれているそうで、歌うことよりも身体を伸ばして一息入れることがそもそもの目的みたい。
そういえば、数年前にWBC(ワールド・ベースボール・クラッシック)の決勝戦(日本対韓国)を観に友人とドジャース・スタジアムへ行った時のこと。観客席の7割近くが韓国の応援団に占められており、白人はほとんどいません。顔やTシャツを青く塗った韓国の若者達が怒号のような応援エールを送っており、その勢いは我々日本人を萎縮させるに充分でした。試合は終始韓国が優勢に進めたのですが、最後はイチローの活躍で日本が見事優勝をもぎ取ります。試合終了後の球場の雰囲気は重苦しく、我々は無言でそそくさと去りました。

そんな激しい緊張の中でしたが、7回表終了時にはTake me out to the ball game がかかり、日本人も韓国人も一斉に立ち上がってこの歌を歌いました。選手も観客もアジア人だらけなのに、それでもこれやるのか?と半ば呆れながらハミングで調子合わせてた私。でも、後から考えると、あれがなかったら終了後に暴動が起きてたかもしれない、そんな雰囲気でした。あの歌のおかげで、皆で一緒に野球観戦を楽しもうよ、という純粋な気持ちに立ち戻れたのですね。

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